D 【設立証明書の発行】
会社登記局は、受領したFormを審査した後、設立証明書(COI:Certificate of Incorporation)を発行します。
非公開会社の場合には、設立証明書を受領後、営業活動を行うことができますが、実務的には業務を開始するために必要となる各種の税務コード等の登録を行ってから開始します。
一方、公開会社の場合には、設立証明書に加えて、営業開始証明書(Certificate of Commencement of Business)を会社登記局から発行を受けてはじめて、営業活動を行うことができるようになります。
E【インド準備銀行(RBI:Reserve Bank of India)への報告】
設立証明書を受領した後、銀行口座を開設して資本金を振り込みます。
資本金振込後には、株主から資本金の振り込みがあった日から30日以内にインド準備銀行に対して「資本金の着金に関する報告」と株式を発行した日から30日以内にインド準備銀行に対して「株式の割当に関する報告」の2回、報告を行わなければなりません。
F【PAN、TANの取得】
会社の設立後は速やかに税務署とのやりとりに必要な認識番号を取得する必要があります。
この番号には、会社の基本番号であるPAN(Permanent Account Number)や、源泉徴収番号であるTAN(Tax deduction Account Number)などがあります。
PANは、税務署とのやり取りに必要となる番号で、法人所得税の申告書に記載が求められるものです。
また、TANは源泉徴収が必要となる取引に必要となる番号です。
このほか、輸出入を行う際に必要となる「Import Export Code」、サービス税を支払う際の「Service Tax Number」、仕入や販売を行う際の「VAT Number」がそれぞれの活動に応じて必要となります。
▼【インド人発起人による現地法人の設立スキーム】
これまで、日本から直接投資を行った場合の現地法人設立のプロセスを見てきましたが、この他にインド人を発起人とし
現地法人を設立することも、多くの日系企業が利用しているスキームです。
この方法は、いったんインド人の発起人と株主を形式的において現地法人の設立登記を行ない、
その後、取締役や株主を変更することで実質的に日本から直接投資を行ったのと同じ効果をもたらすものです。
現地法人の設立手続のほとんどがインド国内で完結するので、直接投資による設立手続に比べて、
設立までの日数が大幅に短縮できるというメリットがあります。営業開始時期を早く行いたい場合は、この方法が有効です。
さらに、日本の公証役場やインド大使館での認証手続の多くが不要となりますので、
印紙税等の経費を少なくできるメリットもあります。
ただし、設立登記が完了した後、取締役や株主を変更する必要があり、設立後、多少手数を要するといえます。 |